東北大学 国際集積エレクトロニクス研究開発センター

東北大学

地域オープンイノベーション拠点

CIESコンソーシアム

国家プロジェクト

NEDO 戦略的省エネルギー技術革新プログラム

実用化開発/アフターコロナ時代の感染ハザードマップのための高速人物位置同定AIマイコンを
用いた非接触多人数対応AI検温カメラの開発

  • 遠藤 哲郎 遠藤 哲郎 CTO(PSI)
  • 池田 正二 池田 正二 教授

 今後も新型感染症の脅威は繰り返し再燃すると予想されます。アフターコロナ社会においても、決してなくならない人と人の接触が生じる実空間で、感染症を効果的に予防しながら我々の日常生活と経済活動の両立を図り、教育医療現場等の安全を確保するためには、感染症リスク検知端末とそこから収集されるデータをサイバー空間で結合しリスクを可視化、さらには感染症に強い街づくりが必要です。このアフターコロナ時代の社会変革を実現するためには、多人数を高速に非接触で検温できる検温カメラなど感染リスクを検知する製品が不可欠です。
 現状のサーマルカメラを用いて検温をする場合には人物位置同定処理がボトルネックとなり、1秒間に5~20人の検温に留まっています。そのため、その遅い検温速度のためにビルの入口など比較的人通りの少ない場所でしか活用できておらず、本来アフターコロナ時代に求められる大勢の人が集まる場所や通勤ラッシュなどに適応できない状況にあります。アフターコロナ時代に求められる非接触多人数対応検温カメラを実現するためには、人物位置同定を担うAIマイコンの演算性能の飛躍的向上と省電力化を同時に達成することが必要です。
 本プロジェクトにおいては、革新的な人物同定機能付AIマイコン技術を活用して、超低消費電力で多人数の位置を検知し、その体温を検温できる市場競争力のある優位性を持った「非接触多人数対応AI検温カメラ」技術を開発しています。

高速・低消費電力AI検温カメラ技術と高速検温イメージ

高速・低消費電力AI検温カメラ技術と高速検温イメージ